春闘やベアとは何の事?いつやる?時期や意味をわかりやすく解説!
春の時期になると聞く機会も増える「春闘」や「ベア」。
一体何のことなのか、言葉は知っていても意味はわからない方が多いです。
今回はその春闘やベアの意味や、行われる時期などを分かりやすく説明します。
春闘やベアとは何の事かわかりやすく解説
春闘とは
まず春闘についてです。
春闘とは、労働組合や同じグループ会社などが1つに集結し、そこに働いているサラリーマンの方が団結し、グループ会社の経営陣や管理職、また社長などに直接交渉することを指します。
例えば残業が多かったり、仕事に見合う給料をもらえていない…などの「不満に思っていても、なかなか言いにくいこと」を全員で一致団結し、トップクラスの方に直接交渉するのです。
1人で言っても相手にされなかったり、聞いてもらえなかった意見や要望であっても、社員全員で伝えることで、意見が通りやすくなり、社員全体の待遇改善にもつながるということですね。
ベアとは
次にベアについて説明します。
ベアとは「ベース・アップ」の略です。
管理職ばかり給料が増えるというような事態を防ぎ、社員全体のベースをあげる=給料を増やすということを指します。
春闘やベアはいつやる?
では春闘やベアはいつ行われるのでしょうか。
その多くは1月から2月頃に行われます。
4月に新入社員が入社し、会社での役職が変わる人も多いので、その前に管理職や社長に要望を出すのです。
まずは大きな大企業と呼ばれているグループから春闘が始まり、その後徐々に小さな中小企業ごとに春闘が行われます。
大きなグループで新しい要望を出したあとに、細かな部分は小さいグループで決めていくという形です。
そのようにして現在の待遇などを改善し、新体制、新制度が決まり、新入社員が入社した4月から、また気持ち新たにスタートをきるのです。
春闘やベアは直接自分の給料に関係あるの!?
では春闘とベアは直接自分にも関係あるのでしょうか。
もちろん「あります」!
春闘で賃金アップを要求し、その意見が通った場合、ベアが実現します。
その金額は様々ですので、一概に「いくら」とはいえません。
ですが少なからずベアが実現しますので、管理職や平社員、新入社員に関わらず、前年度よりも全ての社員のベースがアップします。
ですのでベアが実現しても、今までの管理職や役職のある方との差が埋まるわけではありません。
全ての社員のベースがあがるのがベアなのです。
春闘・ベアの歴史は?いつから?
春闘やベアについてわかったところで、その歴史を振り返ってみましょう。
歴史は意外と古く1955年から始まったとされています。
ですが春闘・ベアが一番活発だったのが1974年の「オイルショック」です。
オイルショックによりトイレットペーパーなどの石油製品が爆発的に売れ、また需要がある商品ですので、石油製品を販売する企業がその金額をあげました。
ですが生活必需品であるトイレットペーパーやティッシュを買わないわけにはいかず、多くの国民が高いお金を払ってでも購入しました。
それにともない、一般企業に勤める国民の多くが賃金をあげることを要求し、また要求が通らないと、グループ全体での大規模な「ストライキ」も起きるほど社会問題になりました。
その結果最終的には3万円もの大規模な賃上げとなりました。
最近ではそこまでの大規模な賃上げはありませんが、当時のように大規模なストライキなどを防ぐため、「即回答」することが増えました。
社員からの要求に対し、社長や代表が日を改めて回答するのではなく「即日」回答するのです。
それにより大規模なストライキなどの反発は起きず、比較的穏やかに春闘が行われております。
まとめ
社員全体が働きやすい職場をつくることが、会社の運営にも関わります。
自分1人の意見では採用されなくとも、春闘によってよりよい職場環境、労働環境が実現でき、一人でも多くの方が仕事をすることが楽しいと思えるような理想の社会になると良いですね。