会社で車通勤の為の車購入を強制されるのは違法?会社から費用負担無しの場合は?
転勤や配属が変わったことにより、自動車を使う部署になったとき、社用車を使えれば良いですが、社用車がない場合はどうなるのでしょうか。
なかには自分で車を購入せざるを得ないような状況となったり、また会社から購入を強要されるということもあるようです。
今回はそんな車の強制購入やその費用負担などについて徹底解説します。
会社で車通勤の為の車購入を強制されるのは違法じゃないの?
様々な理由で会社から車の購入を勧められるのは比較的よくある話です。
営業の外回り用の社用車がないからという理由や、自分の車を購入して通勤や営業に使うなど、理由は様々ですが会社から車の購入を勧められることがあります。
もちろん嫌なら「嫌です」とひとことお断りすればいいのですが、中には車の購入を強制するような会社も実際に存在します。
そんな「車購入の強制」は法律的にはどうなのでしょうか。
強制であればそれは違反にあたります。
例えば車がないととても不便で仕事にならないような状況で、車購入のための費用の一部と、通勤や仕事中のガソリン代を交通費として支給するような条件で、こちら側もそれに同意の上の購入であれば問題ありません。
ですが断ることができないような状況で、強制的に上司から同意のサインをもとめられた等の状況であれば、パワハラにも値しますし、法律的にも違反となります。
たとえそれが車を扱う会社であっても、どのような職業であっても「強制」は違反です。
そのようなことが起こったら、労働組合などに相談しましょう。
原則として労働条件の不利益な変更や、不当命令に当てはまります。
入社前に車の購入が必要であるとしっかり明記された上で、同意したのであれば法律違反ではありません。
ですが不当に、強制的に買わされたのであれば「不利益な変更」にあたいしますので、しっかりと相談することが大切です。
車は購入費用だけでなく維持費やガソリン代、保険など様々な出費も伴いますので、しっかりと考え、また会社の条件をしっかり確認したうえで検討することが大切です。
会社から車の購入費用負担が出ないのは違法じゃないの?
さきほどは「車の購入の強制は違法」と言いました。
では車の購入にあたって会社が費用を負担してくれないのはどうでしょうか。
これはその購入に同意した状況によって変わります。
例えば車購入の必要性があると会社から伝えられたときは、何らかの書類があるでしょう。
今後の車の使い方や、また購入時に会社が負担してくれる金額などが書いてあるはずです。
それに従った上、自分自身がその条件に同意したのであれば問題ありません。
その書類がなかった場合や、また説明を受けた時とは負担金額が違うという場合は違法となります。
あくまでも「書類に記された条件に対して、同意した」ということが肝心になってきます。
ですので、たとえ同意書の説明が長くても、しっかりと隅々まで読むことが大切です。
またあくまでも車の購入というのは「自分自身」と「車販売店」とのやり取りになります。
会社が購入を強制してきて、拒否できないような強い言い方だったとしても、購入するのは自分自身であり、車の名義も自分自身です。
ですので、会社の意見よりも自分の意見をしっかりと伝えましょう。
車はやすい買い物ではありませんし、購入したことによって様々な手続きや支払いも発生しますので、安易な考えで購入するのは絶対にやめましょう。
また購入に同意をした後に、同意書を見落としていたというのは理由にはなりませんので、しっかりと同意書や説明書に目を通すことが大切です。
まとめ
いかがでしょうか。
いかなる理由があろうとも車の購入を強制し、無理やり買うよう勧めてくるのは違反となります。
そのような時は無理に購入せず、労働組合などに現実を伝え、対策を練ることが大切です。
自分自身で追い込んでしまうのではなく、しっかりと相談し正しい判断を下しましょう。